YouTubeは実際にどんな音声を配信している?
YouTubeが配信しているのは圧縮音声だけです:ほとんどの動画では最大約160kbpsのOpus、予備として128kbpsのAAC。 通常の視聴者に320kbpsやロスレスの音声を送ることはありません。変換ツールが選べる音声のみの形式は次のとおりです:
| 形式ID | コーデックとコンテナ | ビットレート | 対象 |
|---|---|---|---|
| 251 | Opus(WebM) | 最大約160kbps、可変 | ほぼすべての動画 — 公開ストリームで最良 |
| 140 | AAC-LC(MP4) | 128kbps | ほぼすべての動画 |
| 250 | Opus(WebM) | 約70kbps | 低帯域用の予備 |
| 249 | Opus(WebM) | 約50kbps | 低帯域用の予備 |
| 141 | AAC-LC(MP4) | 256kbps | YouTube Music Premiumのみ |
出典:YouTubeのプレーヤーが公開している形式IDを、オープンソースコミュニティがまとめたもの(末尾の出典を参照)。Opusは新しいコーデックで、160kbpsならほとんどのリスナーにとって透明に近いとされます。一方、128kbpsのAACは明らかに一段下です。
では、YouTubeからの320kbps MP3は「本物」?
はい、ファイルは本物の320kbps MP3です — ただし、元になったストリーム以上の音にはなりません。 変換によってYouTubeが送っていない細部が加わることはありません。320kbpsが果たすのは、その細部をすべて保つことです。MP3はOpusより効率が悪いため、約160kbpsのOpusストリームを128kbpsのMP3に詰め込むと、聞き取れる情報が二度失われます。320kbpsなら、ストリームに含まれるものすべてを入れる余裕があります。
だから私たちは音楽に320kbpsをおすすめしています。YouTubeがCDのような音になるからではなく、余計な劣化を加えない設定だからです。
320を頼んだのに128kbpsになる変換サイトがあるのはなぜ?
多くのツールが楽なストリームを使うからです。 YouTubeのAACストリーム(形式140)は128kbps固定で処理も軽いため、それをダウンロードしてMP3にそのままコピーしたり、「320kbps」と表示して再エンコードしたりする変換サイトがあります。ファイルサイズは320kbpsでも、音は二度変換された128kbpsのAACです。
YT320MP3はその代わりに次のことをしています:
- 常に最良のOpusストリーム(形式251)から始め、Opusトラックがない動画のときだけ次に良い音声を使います。
- デコードは1回、エンコードも1回だけ、選んだビットレート — 128、192、320kbps — のMP3にします。
- タグとカバーアートを書き込み(アーティスト名、曲名、正方形のジャケット)、音声には二度と手を加えません。
MP3の本当の音質を確かめるには?
表示ではなくスペクトルを見てください。 ビットレートはコンテナの設定にすぎません。周波数成分を見れば、音がどこから来たのかがわかります。
- 無料のスペクトラムアナライザーをインストールします — SpekはWindows、Mac、Linuxで使えます。
- MP3をドラッグします。
- 上の方で色が途切れる位置を確認します: - 約19〜20 kHzまで — YouTubeのOpusストリームのような良い音源からつくられています。 - 16 kHz付近でスパッと切れている — ファイル名が何であれ、ほぼ確実に128kbpsの音源からつくられています。
同じ動画で2つの変換サイトを比べれば、違いは一目瞭然です。
どのビットレートを選ぶべき?
- 残しておきたい音楽、DJセット、良いヘッドホンやスピーカー — 320kbps:YouTube自身の圧縮に余計な劣化を加えません。
- スマホでの普段のリスニング — 192kbpsは妥当な妥協点です。
- ポッドキャストや話し声 — 128kbpsで十分です。
トレードオフとファイルサイズは320・192・128kbpsの違いにまとめています。ロスレス形式が気になる方は、FLACとMP3 320kbpsで、YouTubeからつくったFLACがストリーム以上の音にならない理由を説明しています。
要点
- YouTubeの公開音声ストリームで最良なのは最大約160kbpsのOpus(形式251)。よくある予備は128kbpsのAAC(形式140)。
- 256kbpsのAACは、YouTube Music Premiumで「高」設定のリスナーだけが利用できます。
- YouTubeの公開音声ストリームに320kbpsやロスレスのものはありません。
- Opusストリームからつくった320kbps MP3はストリームの内容をすべて保ちます。低いビットレートのMP3はその一部を捨ててしまいます。
- 16 kHz付近でスペクトルがスパッと切れているなら、「320kbps」の表示の裏に128kbpsの音源があります。
出典
- YouTubeの音声のみの形式ID(コミュニティによる資料):YouTube format IDs
- Opusコーデック:Opus (audio format), Wikipedia(英語)
- 無料のスペクトラムアナライザー:Spek
よくある質問
YouTubeからの320kbpsは本物ですか?
ファイルは本物の320kbps MP3ですが、元になったYouTubeのストリーム — 通常は最大約160kbpsのOpus — より多くの情報を含むことはできません。それでも320kbpsが正しい選択です。ストリームにあるものをすべて保ち、低いビットレートのMP3のように情報を二度捨てることがないからです。
YouTubeで最高の音質は?
ほとんどの動画では形式251です:WebMコンテナに入った最大約160kbps(可変ビットレート)のOpus。YouTube Music Premiumで「高」設定にすると256kbpsのAACで配信されますが、この形式はPremiumアカウントに限られます。
YouTubeは320kbpsやロスレスの音声を配信していますか?
いいえ。YouTubeが配信するのはロッシーな圧縮音声(OpusまたはAAC)だけで、公開されている音声形式に320kbpsやロスレスのものはありません。YouTubeからつくったFLACやWAVは大きくなるだけで、良くはなりません。
320を選んだのに128kbpsになる変換サイトがあるのはなぜですか?
YouTubeの128kbps AACストリーム(形式140)を取得して結果に320kbpsと表示したり、128kbpsのストリームをそのままコピーしたりするツールがあるためです。YT320MP3は常に最良のOpusストリームから始め、選んだビットレートでMP3をエンコードします。
MP3の本当の音質を確かめるには?
Spekのような無料のスペクトラムアナライザーで開いてください。良い音源からつくったファイルは約19〜20 kHzまで成分があります。16 kHz付近でスパッと切れているなら、表示がどうであれ、たいてい128kbpsの音源からつくられています。